私:
「頭痛診療ガイドライン2021」に戻ります。
272Pの「2.中枢性疼痛メカニズム」について説明してください。
ChatGPT:
「中枢性疼痛メカニズム」を中学生でもわかるようにかみ砕くと、次のような流れです。
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1.中枢性疼痛メカニズム(慢性緊張型頭痛で重要)
痛み信号が長く続くと、脳の痛みブレーキが弱くなる
首や頭の筋肉からの痛み刺激が長期間続くと、
「中脳水道周囲灰白質」という場所を中心とした
下行性疼痛抑制系(痛みを抑える神経のシステム)が弱まります。
2.痛みを感じる神経が敏感になりすぎる(中枢性感作)
脊髄後角や三叉神経脊髄路核(TCC)と呼ばれる場所で、
痛みの信号を受け取る神経(侵害受容ニューロン)が過敏になり、
弱い刺激でも痛く感じるようになります。
3.全身の痛みにもつながる
慢性化すると、頭だけでなく全身の痛み感度が上がることもあり、
これは線維筋痛症などと重なる部分があります。
4.血流や化学物質の影響
・中枢神経の過敏化により、筋肉の血管が縮みやすくなり、
運動しても筋肉の血流があまり増えない
・一酸化窒素(NO)が関与し、頭痛を誘発したり、感作を強めたりする
実験的にNOを阻害すると筋肉の圧痛や頭痛が軽くなることがある
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要するに、
**「痛みが長く続く」
→「脳や脊髄の痛み処理回路が過敏になる」
→「弱い刺激でも痛い&全身に広がる」**
というのが中枢性疼痛メカニズムです。
この説明を、末梢性と合わせた「2段構えの頭痛の仕組み図」にして
見える化することもできますが、作りますか?
私:
>「2段構えの頭痛の仕組み図」は不要です。
「中枢性感作」については、「線維筋痛症」でもよく言われますね。
IASPが、「第3の痛みの機構分類」として
nociplastic painを提唱してから、
日本でも「痛覚変調性疼痛」と訳されました。
「線維筋痛症」もこの「痛覚変調性疼痛」に該当する
と少しずつ認知され、私も若干その説明は読みました。
あなたの回答のなかの言葉について質問です。
4.血流や化学物質の影響
・中枢神経の過敏化により、筋肉の血管が縮みやすくなり、
運動しても筋肉の血流があまり増えない
>中枢神経の過敏化 と言いますが、
「中枢神経系の侵害受容ニューロンが亢進した状態」で、
「下降性疼痛抑制系の機能低下」ということですね。
を読むと、私は理解はできないのですが、
そうシンプルな「下降性疼痛抑制系」回路があるようでもないですね。
また、脊髄後角は痛みを伝える末梢神経の中枢側終末と言えるのでしょうが、
私の記憶では、ME/CFSにしたネズミでは
実際に「脊髄後角でミクログリアの炎症」が確認されていました。
そういうふうに、解明されているかどうかわかりませんが、
「中枢神経の過敏化」の生理的な変化があるのだと考えていいのですか?
また、
>中枢神経の過敏化により、筋肉の血管が縮みやすくなり、
運動しても筋肉の血流があまり増えない
というのは、どういう意味ですか?
例えば、「歩けばふくらはぎの筋肉が収縮→血流がすすむ」と言いませんか?
ChatGPT:
はい、おっしゃる通り、ここでいう**「中枢神経の過敏化」**は
単純に「下降性疼痛抑制系の機能低下」だけでは説明しきれません。
実際にはもっと複雑な神経ネットワークや
細胞レベルの変化が関わっています。
順を追って説明しますね。
1. 「中枢神経の過敏化」の意味
ガイドラインが指しているのは、
脊髄後角や三叉神経脊髄路核(TCC)などの
侵害受容ニューロンが興奮しやすくなっている状態
下降性疼痛抑制系の働きが弱まっている状態
の両方を含んだ広い概念です。
実際の生理学的な変化
研究レベルでは、以下のような変化が報告されています
(ヒト・動物モデル両方):
・脊髄後角ニューロンのシナプス可塑性変化
(興奮性シナプス伝達の増強、抑制性シナプスの低下)
・グリア細胞(ミクログリア・アストロサイト)の活性化
→ サイトカインやATP、グルタミン酸などを放出し、神経をさらに過敏化
・脳幹の痛み制御中枢(中脳水道周囲灰白質、延髄縫線核など)での
神経化学物質の変動
セロトニン、ノルアドレナリン、オピオイドなどの減少や機能不全
ME/CFSの動物モデルで「脊髄後角のミクログリア活性化」が見つかっているのは、まさにこの中枢性感作の一端を裏付ける所見です。
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2. 血流との関係
「中枢神経の過敏化により、筋肉の血管が縮みやすくなり、
運動しても筋肉の血流があまり増えない」というのは、次のようなことです。
1.脳幹・脊髄レベルでの交感神経活動亢進
中枢性感作は痛みだけでなく自律神経系にも影響します。
特に交感神経が過剰に働くと、筋肉の小動脈が収縮しやすくなります。
2.運動しても血管が十分に拡張しない
健康な状態では、運動時に筋肉内の代謝産物
(CO₂、乳酸、アデノシンなど)が血管を拡張させ、血流が増えます。
しかし交感神経の過緊張があると、
この拡張反応が抑えられ、運動による血流増加が不十分になります。
3.結果:筋肉の酸素不足と代謝異常
血流が十分に増えないため、筋肉に酸素や栄養が届きにくく、
代謝産物が蓄積しやすくなり、さらに痛みやこりを悪化させます。
これは「悪循環」を作ります。
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3. 「歩けばふくらはぎの血流が増える」の違い
おっしゃる通り、通常は歩くと
ふくらはぎの筋ポンプ作用で静脈血が戻り、
動脈血流も増えます。
ただしここで言っているのは
**「末梢血管の収縮傾向があるため、
通常よりも血流増加が抑えられる」**という意味です。
つまり
・健常者:運動 → 血管拡張 → 血流大幅増加
・中枢過敏+交感神経過活動のある人:
運動 → 血管があまり拡張しない → 血流増加が小さい
という違いです。
もしご希望なら、この「中枢過敏化 → 交感神経緊張 → 血流低下」の流れを図解にして、ME/CFSや線維筋痛症の所見とも対応づけて説明できますが、作りますか?
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